病から実感した、
ネット通販へのありがたみ
私は27歳の時、それまで勤めていたペットショップを辞めて、生命保険営業マンとして完全歩合制の世界に飛び込みました。
休みなく働き続けていたある日、朝起きると全身が全く動かず、約束していたお客様にキャンセルの電話もできなかったために、お客様から激しい叱責を受けてしまいました。病院に行っても原因が分からず、それ以降不定期に襲ってくる全身マヒによって、生活ができない程収入は減ってしまいました。
その後、通常の営業職としてサラリーマンに転職した後にバセドウ病だったことが判明しました。バセドウ病は女性に多い病気なのに加え、一部の男性患者にのみ周期性四肢麻痺という症状を発症するらしく、それゆえ原因が分かりづらかったようです。
そうしてようやく治療を開始したのですが、多くの通院が必要で、それが原因で退社を余儀なくされました。持病持ちのため就職が難しかった私は、個人事業主として色々なことに挑戦しましたが、どれも上手くいきませんでした。そんな時に始めたのがインターネット物販です。
仕入れ販売からオリジナルへ、
転機となった喜びの声
最初は仕入れたものをECサイトで売るだけでしたが、日々多くの商品と触れ合う中で「この商品はこうすればもっと便利になるんじゃないか」「こういうデザインに変えたら欲しがる人がいるんじゃないか」というアイデアをたくさん考えるようになりました。
このアイデアをどうしても実現したくなった私は、右も左も分からないまま生産してくれる工場を自力で探して、手探りでオリジナル商品の制作を始めました。そうして発売した最初のオリジナル商品は、初めてだしきっと苦戦するだろうという私の予想に反しすぐに売り切れ、とても驚いたのを今でも覚えています。
購入してくれたお客様から沢山の喜びの声がレビューで届いた時に、オリジナル商品販売の道を志しました。
ただ、アイデアを形にするためには様々なハードルがあり、それを乗り越えなければ商品化できないという大きな課題を抱えていました。
中小企業ならではの強みを活かし
暮らしにハッピーを届けたい
どのアイデアも、製品化さえできればきっとお客様に喜んでもらえるという自信はありましたが、製造ロット数や金型代金のハードルが高く、商品化を諦めた商品も数多くありました。市場でもやはり、大手の無難な商品が売れている状態でしたが、選択肢が少ないという状況はお客様にとっても良くないのではないかと私は考えました。
そこで私は3Dプリンターでのサンプル制作や、生産手法による金型代金の削減など、数々の工夫を凝らし出来るだけ製造費用を抑えつつ、競合製品よりも多少高くても買ってもらえる魅力的なアイデアを製品に加えることで少しずつ商品化に成功し、お客様からご支持をいただけるようになりました。
私は商品はもっと自由で、もっと色々な選択肢があって良いと思っています。これからの未来では、3Dプリンターを初めとした様々なテクノロジーの発展によってそれが実現できると考えているので、お客様に便利とハッピーをお届けするためにも、私は今後も工夫を重ねていこうと思います。
便利な商品、おしゃれな商品に囲まれた生活は、人を少し幸せにしてくれると信じているから。
OUTLINE会社概要
社名 | 株式会社e-kit |
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代表取締役 | 井上 悠 |
設立 | 2016年3月9日 |
資本金 | 3,000,000円 |
取引銀行 |
紀陽銀行 |
従業員数 | 15名 ※2024年11月時点 |
所在地 |
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事業内容 | ・オリジナル商品企画・販売 ・ECサイト運営 ・輸出入 |
主な取り扱いジャンル | ・キッチン用品・バス用品などの日用品 ・記念日撮影グッズなどのベビー用品 |